a day in Tokyo

生涯現役であるために 色々実験しています メガビタミンとか完全無欠コーヒーとか

続・あこがれ

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無職、暇人、音楽を聴きながらまた自分のあこがれについてモノを書く。

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アレキサンダーマックイーンと聞けば「あ、ロイヤルウエディングの…」と言う人は多いだろう。が、それは彼の作るドレスではなく、後任デザイナーのサラバートン女史の作ったアレキサンダーマックイーンのウエディングドレス。

私と同年代の洋服を生業とするものならば、誰もがあこがれただろうアレキサンダーマックイーン。忘れもしない2010年2月彼は自ら命を絶った。没40歳。若すぎる死だ。もう6年、もうすぐ7年経つのか…

我々30歳前後世代のヒーローデザイナー。21世紀が始まって15年と少しだが、彼は21世紀最高のデザイナーで、もう向こう100年、彼以上のデザイナーは出てこないのではないだろうかと思う。ファッション、洋服で夢を見させてくれる唯一のデザイナーだった私は思う。もちろん、素晴らしいデザイナーはたくさんいる。好きなデザイナーもたくさんいる。素晴らしいそして美しい洋服はたくさんある。でも、彼のように夢を見させてくれるデザイナーはいない。同じ人は2人といないものね。当たり前と言えば当たり前の話。

彼の様になれるとは思わない。でも、彼に近づきたい、近づけなくとも彼をサポートできる様な仕事がしたい、そう思ってこの業界に入った。現実はキツイものだった。国が違う、彼と仕事ができるわけもない、それはわかっていた。でも、優れた素晴らしいデザイナーと仕事がしたいという気持ちは持ち続けた。それも叶わなかった。所謂、外注、こき使われて、ぼろぼろになった。洋服のことは何も知らない名ばかりデザイナーとの仕事。何かあってもなくても一日中八つ当たりするボス。1日12時間労働。休みなし、残業もつかない、身も心もボロボロだ。全てを犠牲にしても何も手に入れられない毎日。自律神経が壊れておわった…

そんな目にあった今、それでも私はこの業界に戻りたい。仕事がしたい。よい仕事がしたい。金銭的に割りが良いとか悪いとかそういうものではなくて、良いモノを一生懸命作っていきたい。ゴミのようなものは作りたくない。世の中美しくしてやるんだって心意気で洋服を作りたい。

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私は仕事がしたいんです。そう、仕事がしたい。